19日の米株式相場は上昇。トランプ政権の動きが米中通商協議での進展の兆しと捉えられた。また主要中央銀行が景気てこ入れに向けて措置を講じるとの観測が強まった。外国為替市場ではドルが今年の最高値に上昇した。
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S&P500種株価指数は3営業日続伸。半導体株が高い。ロス米商務長官は、中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置の一部猶予の期間をさらに90日間延長すると明らかにした。一方、トランプ大統領は米金融当局に対し、政策金利を「少なくとも100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)」引き下げるよう要求。ただ米国債市場では特に大きな反応は見られなかった。
S&P500種株価指数は前週末比1.2%高の2923.65。ダウ工業株30種平均は249.78ドル(1%)上げて26135.79ドル。ナスダック総合指数は1.4%上昇。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが5bp上昇し1.61%。
ニューヨーク原油先物相場は上昇。米国が中国の通信機器メーカー、ファーウェイに対する制裁措置の一部猶予の期間をさらに延長したことが米中通商問題での進展の兆しと捉えられた。一方、サウジアラビアの油田が無人機の攻撃を受けたことで、中東情勢を背景とした供給リスクが鮮明になった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は1.34ドル(2.4%)高の1バレル=56.21ドルで引けた。ロンドンICEの北海ブレント10月限は、1.10ドル上げて59.74ドル。
ニューヨーク金先物相場は2営業日続落。世界的な株価上昇が背景にある。トランプ大統領の対中貿易に関するコメントも意識された。トランプ氏は18日、米国は「中国と非常にうまくやっており、話をしている!」とツイートした。しかし、その後の記者団とのやり取りでは、通商協定に署名する用意はできていないと語った。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.8%安の1オンス=1511.60ドルで終了。
ファーウェイに対する制裁猶予延長は前向きなニュースとして市場では捉えられた。ただファーウェイ自体はこの米国の決定について、「当社が不当に扱われてきている事実を変えるものではない」とのコメントを発表。トランプ大統領はこの週末、米国は「中国と非常にうまくやっており、話をしている!」とツイート。しかし、その後の記者団とのやり取りでは、通商協定に署名する用意はできていないと語っていた。
キングスビュー・アセット・マネジメントのマネーマネジャー、ポール・ノルテ氏は米中通商協議について、「酔っぱらいが歩いているような感じだ」と指摘。「貿易を巡る日々の出来事に一定の道理があるわけではない。貿易は相場を大きく動かす要因だが、『今起きているのはこれだ』と明確に判断できることはなく、現在の状況は酔歩だ」と述べた。
原題:Stocks Rally on Trade as Dollar Rises to 2019 High: Markets Wrap(抜粋)
Oil Climbs as Huawei Delay Gives Hint of Some Trade War Progress
PRECIOUS: Gold Falls on Bigger Risk Appetite; Trade Talks Eyed
(市場関係者のコメントなど追加し更新します.)
2019-08-19 20:44:00Z
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-19/PWI3O56S972901
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