県内１９年 労災死傷者２１０７人 高齢者や外国人増加傾向 - 信濃毎日新聞

　長野労働局は２８日、県内で２０１９年に起きた労働災害による死傷者（死亡者と休業４日以上の負傷者）は、２１０７人だったと発表した。過去１０年で３番目に多く、最多だった１８年から続く高水準。６０歳以上や外国人労働者の死傷者が増加傾向にある。深刻化する人手不足を背景とした従業員への教育不足が一因とみられる。同局は「非常に憂慮すべき状況が続いている」とし、各企業への注意喚起を行うとしている。

　労災の内容別にみると最多は転倒で２５％、次いで墜落・転落が１７％、機械などに挟まれたり巻き込まれたりが１３％だった。業種別では製造業が５３４人（１８年比２・６％減）、建設業が１８年と同じ２７９人、運輸業が２３２人（同６・１％減）など。運輸業は、過去５年平均から２０・２％増加しており、「中期的な増加が顕著」と分析している。

　労働者の２７・１％を占める６０歳以上の高年齢労働者の死傷者は１８年比９人減の５７０人。外国人労働者の死傷者は６３人で１８年を１６人上回り、業種別では製造業が３８人で最多。建設業６人、農業５人と続く。

　国内は人手不足感が高まり、働き手確保が難しくなっている。同局は経営者団体などを通じ、職場の安全管理を徹底するよう要請する。

（2月29日）

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