研究者らは、米空母「セオドラ・ルーズベルト」におけるコロナウイルス集団感染の際にある異常が見つかったことを明らかにした。同艦の感染者は約800人だったが、統計では予想外のトレンド(傾向変動)が見受けられ、コロナウイルス研究に役立つのではないかとしている。
空母におけるコロナウイルス感染者777人のうち、半数は感染症の症状がまったくなかった。この777人は主に30歳以下の若く健康な男女だった。同空母には合計で5000人が乗船していた。
一方、研究者は陸上のどのような点に着目しているのだろうか。米国のコロナウイルス陽性反応者のうち、無症状はわずか25%だった。この興味深い点に加え、研究者らは、空母を例にヒトからヒトへのウイルス伝染経路を研究することができるという。空母の乗組員は多くの時間を限られた空間で過ごす。そのため、乗組員がいつどこにいたかを容易に突き止めることができる。
また、乗組員は自発的かつ強制的に医学研究に参加することができ、これは30歳以下の人間におけるコロナウイルスの行動を調べるうえでほぼ理想的な条件となる。
4月初旬、「セオドラ・ルーズベルト」艦長が艦内のコロナウイルス感染に関する文書を複数に送付した結果、メディア報道につながったとして、同艦長は解任された。
4月中旬、フランス空母「シャルル・ド・ゴール」と駆逐艦「シュヴァリエ・ポール」の乗組員668人が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになった。
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