IoT(モノのインターネット)が普及し、家電や鏡など今までの常識で考えられなかったものがメディアとして活用できるようになりつつあります。新たなメディアが生まれればそこには当然新たな「人とモノとのコミュニケーション」も生まれるでしょう。
博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所はそこに注目し、「ゴーグルで覗くみらい情報生活調査」を実施しました。同調査では20〜40代のスマートスピーカーユーザーの男女30人にVRのリビングでさまざまなモノと会話する体験をしてもらい、その最中の脳波と事後のアンケートやインタビューから、快適なコミュニケーションの可能性を探っています。今回は、モノとのやりとり中の脳波をモニタリングし、感情の動きを分析した結果を紹介しています。
モノとの会話体験中における脳波の反応を8つの「感情スコア」の出現率で示したのが下の図です。女性層は「happy(幸せ)」が52.9%と最も多く、次いで「excited(ワクワク)」で27.5%となり、モノとの会話に喜び楽しむ反応を示した。一方男性は、女性同様「excited(ワクワク)」(28.5%)や「happy(幸せ)」(21.4%)といった喜びの感情が多いものの「nervous(イライラ)」や「bored(退屈)」が各5.4%で、体験中の会話に不快の反応が見られました。
不快感情を抱いた男性の脳波の動きを見てみると、不快感情はモノからの一方的な語り掛けが長くなるときに出現しやすいということです。このことから、男性には端的な語り掛けが必要であると考えられます。
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