【ジュネーブ=共同】世界保健機関(WHO)は30日、蚊が媒介する感染症のマラリアによる死者が、2019年に世界全体で推計40万9千人に上ったとの報告書を発表した。
00年に73万6千人だった死者数は年々減少が続くが、新型コロナウイルスの感染拡大で、医療機関のマラリア治療態勢が阻害される懸念も出ている。最悪の場合、20年には死者が10万人増える可能性があるとして警戒を呼び掛けている。
19年の感染者は87カ国の2億2900万人に上り、18年から100万人増加。死者に占める5歳未満の乳幼児の割合は00年の84%から、19年は67%にまで低下。18年の死者は昨年の報告で40万5千人と推計していたが、41万1千人に修正した。
新型コロナの感染拡大で、マラリア流行地域でも医療機関の診察や治療態勢に影響が出ている。サハラ以南のアフリカでは治療へのアクセスが10%阻害されれば死者が1万9千人増え、50%では10万人増と見込まれるなど、今後の状況が懸念されている。
マラリアは高熱、悪寒などの症状が特徴。感染者の94%はアフリカに集中しており、特にナイジェリアが27%、コンゴ(旧ザイール)が12%と大きな割合を占めている。
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November 30, 2020 at 07:01AM
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新型コロナ:マラリアで40万9千人死亡 減少傾向もコロナ影響懸念 - 日本経済新聞
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